何らかの理由で失業して就職活動をすぐに開始しなければならない場合を除き、転職希望者は自分の好きな時期に職を変えることができます。それでは、一番得をする転職のタイミングはいつでしょうか。
どうせなら、ボーナスをもらってから退職したいでしょう。ボーナスをもらってすぐに退職するのが1番得ですが、1つ注意が必要です。企業の就業規則には、退職する1ヵ月以上前に退職の申し出をすることが定められている場合が多いです。
一方、労働基準法では、退職日の2週間前に職場に退職届を提出すれば退職可能であると定められています。労働基準法は法的効力が大きいので、2週間前に退職を申し出ても法的には問題はありませんが、社会人として規則は守った方が良いでしょう。
しかし、ボーナスの査定時に退職することを伝えている場合、ボーナスが減額される可能性が出てきます。ボーナス全額カットにするような酷い仕打ちをする企業は稀でしょうが、1~2割程度減額されることは十分にあり得るのです。ボーナスには将来の期待という意味合いも込められているため、退職予定者のボーナスを2割程度減額することは妥当であるとの判決も過去に出ています。
以上のことを考えると、ボーナス支給直後に職場に退職を申し出て、仕事の引継ぎなどにかかる時間を考慮しつつ、できるだけ速やかに退職するのが1番得だといえるでしょう。そして、やはりどこの職場もボーナス後に退職する社員が多いため、ボーナス支給月周辺は求人が増える傾向にあり、転職の選択肢も増えます。